立憲主義≧民主主義(番外編)

2014年5月5日 00時38分 | カテゴリー: 憲法, 活動報告

 5月3日は憲法記念日。憲法に関する講演会や集会が数多く行われています。今年は、全国憲法研究会が主催する講演会に行ってきました。

 

 講演者は、香山リカさん(精神科医・立教大学教授)と石川健治さん(東京大学教授)でした。

香山さんは、2月12日の衆院予算委員会で安倍首相が「(憲法解釈の)最高の責任者は私だ。政府答弁に私が責任を持って、その上で私たちは選挙で国民の審判を受ける。審判を受けるのは内閣法制局長官ではない。私だ」と述べたことを引用し、精神医学の観点で発言の心理を分析していました。そして、憲法を「自己の存在のすべてを知っている他者」(すべての人が受け入れなければいけない第三者)ととらえ、改憲論者の無自覚の意識には「自分のことをすべて知っているのがアメリカじゃあ耐えられない!」というアレルギー反応のようなものがあるのではないか、安倍首相は自らが「自己の存在のすべてを知っている他者」になろうとしたのではないか、と述べていました。
 憲法改正が「物語の書き換え」「暴力」によって、理性的な討論や手続きを抜きに行われてしまうことへの危機感も語られていました。

  石川さんは、「自分自身の内に他者を持つことをまじめに考えるべき時が来ている。内なる他者を持つという側面がないから、(自分にとって)気持ちのいい、住みやすい社会を作ろうと思って、さまざまな露骨な嫌悪感をもって他を排除しようとすることになるのではないか。」現政権にも同様のことがいえ、コントロールや均衡を欠いて、結果として外部から(仮定としてはアメリカ)の干渉を招くような運用をしていないか、と提起しています。

 

 

 会場は、学生から60代、70代まで幅広い年代の方でいっぱいでした。石川さんは講演の中で、痛車(いたしゃ)の前や自衛隊機に乗ってご満悦の表情の安倍首相のスライドを使って会場の笑いを誘っていましたが、若い人たちは一定の年齢以上の人がなぜ笑っているのか、わかったでしょうか。
 笑った私たちも若い人がなぜ笑わないのか、考えてみる必要があるでしょう。それが「内なる他者を持つ」ことになるのですから。

 

 

痛車を見たい方は→https://www.jimin.jp/activity/img/a_pic_674_1.jpg