特定秘密保護法、パブコメを出そう!

2014年8月13日 14時21分 | カテゴリー: 市民参加, 活動報告

 昨年12月に成立した特定秘密保護法。7月24日から特定秘密の指定・解除、適正評価の基準素案、政令素案のパブリックコメントが始まっています。廃案にしてしまいたい法律ではありますが、今年12月施行に向けた動きにも対応して、少しでもましな運用をさせなければ取り返しがつきません。自由人権協会×日本ペンクラブ×情報公開クリアリングハウスが主催した勉強会の内容が参考になればと思いますので、ご紹介します。

 特定秘密保護法の問題点

 ・特定秘密の範囲が拡大していくのではないか
・いたずらに秘密指定期間が長期化していくのではないか
・秘密の解除が適切に行われないのではないか
・秘密がどんどん廃棄されているのではないか
・特定秘密に指定されると、政府内に問題があっても明らかにされなくなるのではないか
・刑事罰の存在が取材活動や内部告発の不当な妨げになるのではないか
・運用監視がまともにされないのではないか

 これらの問題点を基準や逐条解説案が説明しているのかを見ていく必要があります。

 

秘密指定の要件は明確になったのか

  防衛、外交、特定有事活動(スパイ活動等)、テロ防止の4分野23事項をさらに細かくし、55項目になっています。しかし、細目に示される「計画」「見積もり」「方法」「能力」「方針」などは概念が広く、明確になったとはいえません。
 国内では秘密になっていることも、すでに外国の報道機関などが公表していることで、すでに不特定多数が知っていることは秘密にはなりません。けれど、それを行政機関が認定していなければ秘密になってしまいます。

逐条解説(未定稿)では、
「公になっていないもの」との概念は、公にされたか否かとは別個の概念と解すべきであり、例えば、特定秘密に該当する情報を壁新聞に掲載して公道の傍らの掲示板に掲示する行為は、特定秘密を公にした行為であるが、たまたま警察官がこれを早期に発見して撤去し、誰の目にも触れなかった場合には、当該情報は「公にされた」ものの、いまだ「公になっていないもの」として、非公知性の要件は失われないものと解される。」
と例示されています。(壁新聞を掲示した人は「特定秘密を洩らした者」として刑事罰の対象になるのでしょうね。そんなストーリーが浮かぶ逐条解説です。)一般的に考えれば、何らかの形で公表されていれば「特定秘密にはあたらない」とするのが普通ではないでしょうか。

指定要件の55項目のうちに入り、不特定多数が知るところとなっていない事柄で「特段の秘匿の必要性」のあるものが、保護法の対象になります。これも、「著しい支障」「おそれ」など、主観的な判断を起こしやすい基準になっています。主観の入り込めない運用基準を作らなければいけないのに、これでは基準になりません。

 報道・取材の自由への配慮?

  特定秘密保護法案の審議の際にも、非常に危惧された部分です。取材する側に対しては、「配慮」を求めているものの、取材の対象になる特定秘密を取り扱う者に対しては「上司その他の適当な者へ報告するなど適切な対処」をすることになっています。これまでも、上司への報告は行われていたということですから、明文化することでさらに厳格化され、取材をしても一切の情報が得られない、ということになりかねません。

 明確にするべきことは他にも

  他にも、秘密指定の解除や指定期間と文書の保存期間との整合性、歴史文書として保存するためのしくみ、管理の方法、監視委員会の役割、内部通報のしくみや内部通報することで不利益が起こった場合の救済策など指摘しなければいけない部分は多くあります。

  「すべての情報は国民のものである。たとえ一時、秘密にする必要があったとしても、その必要がなくなった時には公表され、誰もが情報に触れることができる。」という視点が欠落しているとしか言いようがない、特定秘密保護法の基準素案と逐条解説。8月24日がパブリックコメントの締切日です。なにかひとつでも、おかしいところ、改善してほしいことを具体的に指摘して、「私たちは忘れていない。国のやろうとしていることを見ている」というメッセージを届けましょう。